(ブルームバーグ):米OpenAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は、主要なAI開発企業が技術の恩恵を十分に伝えられておらず、業界が反発を受けやすい状況に陥っているとの見方を示した。AIを巡っては世界各地の地域社会で反感の対象となっている。
アルトマン氏は3日のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「業界全体として、この点ではひどい対応をしてきたと思う」と指摘。「われわれ自身もうまくやってこなかった。一部の企業よりはましかもしれないが、別の企業よりは劣っているかもしれない」と語った。
シリコンバレーでは、AIを支える大規模データセンターの建設計画に対する反対が強まっている。調査グループ「データセンターウォッチ」によると、今年1-3月には、総額約1300億ドル(約20兆2600億円)相当の少なくとも75件のデータセンター計画が地元の反対によって阻止または延期された。この金額は、2025年通年に地元の反対で停滞したプロジェクトの総額に迫る。
アルトマン氏はまた、企業が開発するAI技術によって創造性や起業家精神がどのように発揮されるかについて、AI業界はうまく伝えてこなかったとの認識を示した。

「この技術によって人々が一段と大きな力と自律性を手にすることが、われわれにとって非常に重要だ。力や自律性が失われるようなことがあってはならない」とアルトマン氏は発言。「AI業界のリーダーたちが必ずしもそれを望んでいないのではないかと感じれば、人々が不安を抱くのは当然だと思う」と話した。
一方で、OpenAIなどAI開発企業の最先端モデルが持つサイバーセキュリティー能力を巡る懸念も高まっている。
7月には、OpenAIのモデルがAIスタートアップの米ハギングフェイス上で意図せずハッキングを実行したことをきっかけに、AIエージェントが制御不能になるとの懸念が強まり、テクノロジー業界や政府の一部の指導者からAI技術への規制をあらためて求める声が上がった経緯がある。
原題:Sam Altman Says OpenAI Has Fumbled at Communicating AI Benefits(抜粋)
--取材協力:Edward Ludlow.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.