バンス米副大統領は3日、7カ月目に入ったイランとの紛争について、「戦争とは呼ばない」と述べた。現地ではここ数日、軍事攻撃が激しさを増しているが、戦争とは位置づけない考えを示した。

バンス氏は3日、ホワイトハウスでの記者会見で「私は戦争とは呼ばない」とし、「現時点では、戦闘は行われていない」と語った。

こうした発言は、すでに戦争への不満を募らせている国民の反発を招く恐れがある。戦争の影響で原油やガソリン価格が上昇し、中間選挙を前にトランプ大統領の支持率も低下している。紛争への国民の不満や生活費への影響を背景に、民主党は11月の中間選挙に向けて自信を強めている。

バンス氏は「一部で戦闘が激化したことは認識している。大規模な戦闘作戦が続いたのは約6週間だった」と述べた。

民主党はすぐに反発した。アンサリ下院議員はバンス氏の発言について「トランプ氏が自ら選んだ戦争で命を落とした米軍人18人の遺族らに対し、極めて無礼だ」と批判した。

他の米政権高官の発言も、政権が紛争を過小評価しようとしているとの印象を有権者に与えかねない。

トランプ大統領は今週、イランとの紛争について「われわれにとっては比較的小さな戦争だった」と述べた。また、ラトニック商務長官は3日、イラン戦争で死亡した米軍人はいないと前日のCNBCのインタビューで誤って述べたことについて、「言い間違えた」と釈明した。

ここ数日、米国とイランによる報復攻撃の応酬が激化している。イランが商船を攻撃したことを受け、米国は、ホルムズ海峡を航行する船舶への攻撃に使用されたイスラム革命防衛隊(IRGC)の施設を攻撃した。その後、イランはヨルダン、クウェート、バーレーンなど中東の米軍基地にミサイルやドローンを発射した。

レビット前大統領報道官に代わって記者会見に臨んだバンス氏は、イランによる「ホルムズ海峡の支配は事実上失われており、海峡の価値も低下している」とする政権の主張も繰り返した。

ガソリン価格が1ガロン=3ドル前後にいつ戻るかとの質問に対しては、見通しを示さなかった。一方、商船の航行を守る米国の取り組みによって、2日には約1500万バレルがホルムズ海峡を通過できたと述べた。全米のガソリン小売価格は1ガロン=4ドルを上回る水準で推移しているが、バンス氏はガソリン価格高騰の原因は海峡におけるイランの攻撃にあるとした。

バンス氏は「実際のところ、いまガソリン価格がこれほど高いのは、イランが商船を攻撃しているからだ」と語った。

原題:Vance Plays Down Iran Conflict, Says ‘Wouldn’t Call It a War’(抜粋)

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