金相場は2日続伸。トランプ米大統領が中東での軍事行動が長期化する可能性を否定したと受け止められ、エネルギー価格の再上昇を背景とするインフレ懸念が和らいだ。

金スポット価格は一時1.2%上昇し、1オンス=4430ドルを上回った。前日は1%超上昇し、3営業日続落に歯止めをかけていた。トランプ氏がイランに対する直近の攻撃は短期間で終わる可能性が高いと述べたことを受け、原油高が一服した。戦闘を受けてインフレ加速懸念が再燃していたが、これは利息を生まない金にとって逆風となっていた。

3日のドル相場は安定して推移している。円が急伸したことを受け、市場では当局が円を下支えするために追加措置を講じる兆候がないか警戒が強まっていた。ドル安は、他通貨を保有する投資家にとって金の投資妙味を高める可能性がある。

金相場は今年に入り、値動きの激しい局面を経て小幅高となっている。1月に最高値を付けた後、6月まで4カ月にわたり下落。その後は回復基調にある。投資家は中東での紛争を注視し、米連邦準備制度(FRB)による金融引き締めの必要性を見極めている。中央銀行による金購入が続いている兆候も金相場を支えている。

ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は2日、関税の影響が薄れる一方、エネルギー価格上昇が他のサービス分野には波及しておらず、インフレが引き続き鈍化していることを示す証拠があると述べた。これを受けて利上げ観測が後退した。8月の米企業の雇用増加ペースがより緩やかになったことを示すデータも、その見方を後押しした。

オーバーシー・チャイニーズ銀行(OCBC)のストラテジスト、クリストファー・ウォン氏は、4日発表の雇用統計など、次回の連邦公開市場委員会(FOMC)会合を前にして経済指標へ注目が移る中、「金から債券に至るまで、市場では上下双方への値動きが一段と大きくなりやすい」と指摘。原油相場の急激な変動もマクロ経済を巡る不確実性を高めているという。

金スポット価格はシンガポール時間午前11時46分(日本時間午後0時46分)時点で1%高の1オンス=4427.09ドル。銀は1%高の1オンス=65.94ドルとなり、プラチナとパラジウムも上昇した。

原題:Gold Rises Above $4,400 as Trump Comments Ease Inflation Concern(抜粋)

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