みずほフィナンシャルグループ傘下のみずほ銀行は、鉄鉱石商社ラディアント・ワールドの債権者として、同社のシンガポールにおける主要事業会社について、現経営陣に代わって第三者に経営を委ねるための法的手続きに着手した。ブルームバーグが確認した裁判資料で明らかになった。

みずほ銀の弁護士が提出した申立書によると、同行は8月26日、ラディアント・ワールド・コーポレーションをいわゆる司法管理の下に置くようシンガポール高等法院に申し立てた。司法管理は、第三者が企業の経営権を掌握して債務再編を進める制度。申立書によると、同行はデロイトで企業再建を専門とする2人を同社の暫定司法管理人に選任することも求めている。

ブルームバーグ・ニュースは先月、ラディアント・ワールドが資金調達のために銀行に偽造された疑いのある書類を提出していたとの懸念を背景に、複数のコモディティー取引大手が同社との関係解消に動いたと報じた。今回の動きは、ラディアント・ワールドに融資する金融機関による法的措置として、明らかになった初の事例の一つだ。

ラディアント・ワールドと創業者ピンケシュ・ナハル氏は、請求書を活用した資金調達サービスを提供するプラットフォームのインコムレンドからもシンガポールで提訴されている。インコムレンドは、「不法な手段を用いた詐欺や共謀」があったとして、3400万ドル(約54億円)超の損害賠償を求めている。原告側は、虚偽の説明によって損失を被ったと主張している。

シンガポールの企業登記資料によると、みずほ銀とインコムレンドはいずれもラディアント・ワールド・コーポレーションの債権者となっている。

ラディアント・ワールド、みずほ銀、デロイトからのコメントはいずれも得られていない。

ブルームバーグはこれまでに、少なくとも5行が、ラディアント・ワールド向け与信の裏付けとなっている請求書の一部が正規のものではないとの説明を受けたと報じている。一部の銀行は同社の口座を凍結したり、融資枠を停止したりしているほか、一部の鉱山大手や中国の買い手も同社との取引を停止している。

米司法省やシンガポール警察などが同社を捜査している。ラディアント・ワールドは不正行為で訴追されておらず、捜査が必ずしも訴追につながるわけではない。

同社はこれまで不正行為を否定し、商慣行や法令に照らして最高水準の基準を順守して事業を行っていると説明している。

原題:Mizuho Seeks Court-Appointed Managers for Key Radiant World Unit(抜粋)

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