(ブルームバーグ):ネパールと中国の国境付近で26日に起きた大規模な土石流と洪水から1週間が経過した。ネパール国内の死者は2日朝までに少なくとも1114人に達した。救助活動は続いており、なお約4000人の安否が分かっていない。
ネパール外務省のまとめによると、39カ国の外国人約590人が依然として行方不明となっている。
今回の災害は先週、ネパールで氷河が崩壊したことをきっかけに発生したと指摘されている。氷や泥、岩、水が谷を一気に流れ下り、沿道の集落を丸ごとのみ込んだ。映像には、水とがれきが建物をのみ込み、橋や送電線を破壊し、木々や巨岩、車両を押し流す中、人々が必死に逃げる様子が映っていた。
ネパールのスダン・グルン内相は1日、生存者発見への「希望を失っていない」と述べた。
今回の災害ではインフラにも大きな被害が出ている。ネパール独立発電事業者協会(IPPAN)によると、ヌワコット、ラスワ両郡では少なくとも12カ所の水力発電所が被災した。
ネパール外務省は声明で「現地へのアクセスが改善し、より多くの詳細が明らかになるにつれ、今回の災害による被害の規模と広がりが一段と鮮明になっている」と説明。「被害が甚大であることから、復旧・復興段階では大規模な国際支援が必要になると見込んでいる」とした。
さらに「ネパールにとって極めてつらく、困難な時期となっている」とも述べた。
ネパールではこれまでに少なくとも1万1993人が救助された。洪水や地滑りで道路や橋が破壊され、孤立した地域に到達するため、救助隊はヘリコプターなどを使って活動している。
こうした状況下でも、ネパール政府は観光客に対し、ヒマラヤへの旅行を取りやめないよう呼びかけている。
カダク・ラジ・パウデル観光相は1日、フェイスブックに投稿した動画で「山道やトレッキングルートは今も皆さんを待っている」と述べた。「#NepalCalling」のハッシュタグを使用して「今ネパールを訪れることは、単なる休暇を意味するのではない。鉄砲水という壊滅的な災害と闘うこの国への大きな支援になる」と訴えた。
アジアで最も貧しい国の一つであるネパールは、大規模な復興という難題に直面している。洪水で破壊された集落や道路、橋の映像や多数の死者が報じられ、災害の影響をほとんど受けていない地域でも観光客が遠のくことへの懸念が高まっている。
原題:Nepal Urges Tourists Not to Abandon Himalayas After Floods (1)(抜粋)
--取材協力:Sudhi Ranjan Sen.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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