ベッセント米財務長官は2日、AI関連投資を拡大する米企業を厳しく批判した。データセンターが生活費を押し上げるとの懸念が国民の間で広がる中、地域社会との関係構築を怠っていると指摘した。

ベッセント氏は「業界は自らについて説明するという点でひどい仕事しかしてこなかった」と指摘。AI業界は政府とともに、「利用面、国家安全保障面、生活の質という面で、これが米国民にどう恩恵をもたらすのかを説明する」責任があると語った。

その一方で、データセンターを支持する一部の「外部の声」が現在、その建設を制限する動きに反対していると発言。「これは革新的な建設であり、技能職に従事する人々にとって非常に長いサイクルになる可能性がある」と、ノースカロライナ州で開かれたシャーロット・エコノミクス・クラブのイベントで述べた。

ベッセント氏は企業について、具体的な社名は挙げなかったものの、「地域社会や利害関係者の声に耳を傾けてこなかった」と批判。「私は厳しい採点をすることで知られていたが、相対評価でもDマイナスを付ける」と話した。

データセンター建設をはじめとするAI関連支出は、公共料金に加え、多くの家電製品に使われる広帯域メモリー半導体など、幅広い分野で価格上昇圧力を強めている。

対中競争

ベッセント氏は、AI投資を背景に米国は大幅な生産性向上の「目前にある」との見方をあらためて示した。2日には、AI向け設備投資の急増が「極めて強いディスインフレ効果」をもたらすとの予想を示し、「今後6カ月以内に、その恩恵が顕在化し始めるだろう」とも語った。

また、ベッセント氏はAIを巡り、「中国がすぐ後ろに迫っている」とコメント。「中国に先を越されれば、われわれが他に何をしても意味がなくなる」とし、中国は「あらゆるものにハッキングできるようになる」と述べた。それでも、米国の競争力については楽観的な見方を表明。昨年、世界のコンピューティング能力に占める米国の割合は55-60%だったとし、「2028年までには80%になる」との予想を示した。

同氏は先月、ハイパースケーラー(大規模データセンター事業者)がイールドカーブ(利回り曲線)の不適切な年限で債券を発行しているとの見方を示していた。市場参加者は社債発行について、米国債利回りを押し上げている要因の一つであり、それが住宅ローン金利などを高止まりさせていると指摘している。

原題:Bessent Blasts US Hyperscalers for Failure to Tout AI Benefits(抜粋)

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