原油相場は3営業日続伸。米国とイランの戦闘が再び激化し、ホルムズ海峡を通るエネルギー輸送の混乱が拡大するとの懸念が強まった。

北海ブレント原油は1バレル=96ドル前後で推移。前日は4.6%急伸した。代表的な米国産油種ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は91ドル近辺となった。米国は2日連続でイランを攻撃。トランプ米大統領はイランが反撃すれば、さらなる攻撃に踏み切ると警告した。その数時間後、イランは米軍が駐留するヨルダンとバーレーン、クウェートを攻撃した。

ニュースサイトのアクシオスは米当局者の話として、米国が一連の作戦でイラン政府の船舶2隻を攻撃したと報じた。関係者の一人によると、トランプ氏が承認した新たな「タンカーにはタンカーを」の方針の一環で、ホルムズ海峡を通航する船舶に対するイランによる攻撃を抑止する狙いがあるという。

米国とイランの新たな戦闘を受け、ホルムズ海峡を通るエネルギー輸送の混乱が長期化するとの懸念が高まった。

MSTマーキーのシニアエネルギーアナリスト、ソール・カヴォニック氏は「過去36時間で緊張が急速に高まったため、原油価格は上昇している」と指摘。「海峡を通じた輸送がさらに混乱したり、より広範な石油インフラが攻撃されたりする余地が広がり、リスクプレミアムとして価格に織り込まれつつある」と述べた。

今回の戦闘再燃に先立つ数週間は比較的平穏で、米国はイランへの対応を軍事行動から経済的圧力へと軸足を移す方針を示していた。8月の原油価格は小幅高にとどまったものの、2月下旬の開戦以降では30%以上上昇している。中東での戦闘とロシアとウクライナの戦争を背景に、ディーゼルなど石油製品はさらに大きく値上がりしている。

ベッセント米財務長官は、米ノースカロライナ州アッシュビルで開かれた20カ国・地域(G20)会議後の記者会見で、イランの財政破綻は「加速局面」に入っていると述べた。8月31日には原油1700万バレルがホルムズ海峡を通過したとし、イランは同海峡を支配していないとの見方を示した。

ライト米エネルギー長官も同日のホルムズ海峡の通航量について同じ数字を示した。輸出量は現在、日量約800万バレルで推移し、さらに日量400万-500万バレルがパイプラインを使って同海峡を迂回(うかい)しているとした。ベネズエラへ向かう途中に記者団に語った。

北海ブレント先物11月限はシンガポール時間午前10時22分(日本時間同11時22分)時点で1.2%高の1バレル=95.78ドル。WTI先物10月限は1%高の91.10ドル。前日は5.2%上昇し、5週間ぶりの大幅高となった。

イラン戦争前は、世界の原油と液化天然ガス(LNG)の約5分の1がホルムズ海峡を通じて国際市場に輸送されていた。ペルシャ湾からは現在も一部の原油が輸出されており、発見を避けるため位置情報を送信するトランスポンダを切ったタンカーが使われるケースも多い。ただ、船舶への脅威は引き続き高い。

トランプ氏は9月1日遅く、イランが合意に署名するかどうかは「どうでもよい」とSNSに投稿し、イラン経済は「完全に崩壊しつつある」と述べた。投稿に先立ち、イラン革命防衛隊(IRGC)は戦闘再燃によってホルムズ海峡の「封鎖はさらに強まった」と表明した。イラン国営放送(IRIB)が報じた。

一方、石油業界が資金を拠出する米石油協会(API)によると、米原油在庫は先週260万バレル減少した。ブルームバーグが文書を確認した。2日に発表される政府統計で確認されれば、5週間ぶりの減少となる。

原題:Oil Extends Gain as Fresh US-Iran Attacks Cloud Hormuz Reopening(抜粋)

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