ベネズエラの原油生産は、米国との合意を受けて短期的には増加が見込まれているが、ピーク時の日量300万バレル超に戻るには数十年かかる。市場調査会社ライスタッドエナジーがこうした見通しを明らかにした。

トランプ米大統領は8月28日、政府が民間企業と提携し、ベネズエラの原油埋蔵量のうち650億バレル分へのアクセス権を確保すると発表した。この枠組みの下で、米国は合弁事業の生産量の55%を管理し、原価で原油を受け取る。トランプ氏によると、供給分は戦略石油備蓄(SPR)の補充に充てる。

ベネズエラの原油生産量は現在、日量約100万バレルで、1990年代に記録したピークの約3分の1にとどまる。

ライスタッドが8月31日に公表した市場動向リポートによると、増産分の原油は当初、既存の油井からもたらされ、2027年の日量約15万7000バレルから30年には68万バレルに増える見通しだ。こうした既存油田の生産量は30年代前半から半ばにかけて日量74万バレルに達する見込み。

同社は、ベネズエラの油田地帯オリノコ・ベルトで、新規開発による「本格的な」生産が35年ごろから始まり、40年には日量84万バレル、50年までには同200万バレル近くに達すると予想している。

既存・新規プロジェクトを合わせると、ベネズエラの原油生産量は35年に日量230万バレル、50年までに同300万バレル超へ増加する。実現には、27年から40年にかけて約850億ドルの投資が必要になるとライスタッドはみている。

ライスタッドで中南米の石油・ガス部門を担当するシニアバイスプレジデント、ラディカ・バンサル氏は31日のリポートで、「数十年にわたるプロジェクトへの投資を検討する投資家には、今締結する契約が10年後、20年後にベネズエラを統治する政権によって順守されるとの確信が必要だ」と指摘。「国内ではチャベス派と対抗勢力の双方から批判が出ており、合意の持続性が保証されていないことを示している」と述べた。

原題:Return to Peak Venezuela Oil Output to Take Decades, Rystad Says(抜粋)

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