トランプ米大統領は1日、燃料の精製・流通会社の幹部が参加した非公開会合で、ガソリンとディーゼルの国内生産を増やすよう求めた。11月の中間選挙を前に、物価高と高まる生活費への懸念に対応を迫られている。

匿名を条件に語ったホワイトハウス当局者によると、トランプ氏は消費者のためにガソリン価格を引き下げたい考えを明確にし、精製能力をどう増強できるか幹部らに尋ねた。この当局者によると、業界側もその目標に賛同し、議論は規制変更や許認可の迅速化、追加投資に及んだという。

業界幹部に対面で圧力をかけたことは、トランプ氏の政治的な苦境を浮き彫りにしている。同氏はエネルギーコスト抑制を掲げて選挙戦に臨みながらも、対イラン戦争の影響で価格は急騰した。全米自動車協会(AAA)によると、米国の燃料価格はこの時期として過去最高の水準にあり、全米平均でガソリンは1ガロン当たり4ドル(約640円)を超え、ディーゼルは同6ドル近くとなっている。

複数の関係者によると、燃料の精製・流通会社の幹部およそ12人がホワイトハウスの閣議室でトランプ氏との会合に参加。その後、大統領執務室を短時間訪れた。参加者には、デレクUSホールディングスなど比較的小規模な独立系燃料メーカーの幹部のほか、PBFエナジー、マラソン・ペトロリアム、バレロ・エナジーなど大手精製会社の代表者が名を連ねた。1時間に及ぶ会合では、一部の出席者が、バイオ燃料の混合量引き上げが、ガソリン価格を押し上げていると主張したという。

会合にはエネルギー省のライト長官と、国家エネルギー支配評議会(NEDC)を率いるバーガム内務長官も、他の当局者らと共に出席した。

ガソリン価格は5月に付けた1ガロン当たり4.50ドル超のピークからは下落したものの、戦争が始まった2月28日と比べると約1ドル高く、1月に付けた2.79ドルの安値を大きく上回っている。トランプ氏は、価格がいずれ落ち着くとしつつも、8月31日には記者団に対し、選挙前に価格が下がるとは確信を持って言えないと発言した。

ベネズエラ産原油の供給拡大も目指しているトランプ政権は、同国の17油田で100年間の権益を与えられた非上場企業ノース・アメリカン・ブルー・エナジー・パートナーズから、原価ベースで一定量の生産原油を確保する方針だ。ただ、短期間での大幅な増産は見込みにくい。複数の関係者によると、1日の会合では、石油精製会社側に対し、ベネズエラ産原油の処理量の増加や、そのための政権の対応策について、質問があったという。

原題:Trump Ramps Up Pressure on Squeezed Refiners to Ease Pump Prices(抜粋)

--取材協力:Cole Martin、Nathan Risser.

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