常識を覆した「無料の朝食」と「100%満足保証」

ハンプトン・インを瞬く間に人気ブランドへと押し上げたのは、業界の常識を覆す画期的なアイデアの数々でした。

その最大の武器が、業界で初めて標準サービスとして導入された「無料の朝食」です。当初はコーヒーとベーグル、マフィンといった簡単なものでしたが、忙しいアメリカの消費者にとって「朝食付き」という手軽さは完璧にニーズに合致しました。2000年代半ばには中価格帯ブランドとして初めて温かい朝食の提供を開始し、2010年には宿泊客が自分で焼く「業務用ワッフルメーカー」を大規模導入しました。現在では年間3000万枚以上のワッフルが焼かれ、エンパイア・ステート・ビル12棟分の高さに相当するほどの人気コンテンツとなっています。

さらに、ハンプトン・インは「100%の満足を保証する」という大胆なポリシーを打ち出しました。導入当初、業界関係者からは「返金要求が殺到して大損する」と批判されましたが、結果的に返金を求められるのは全体のわずか1%〜1.5%程度に留まり、顧客からの絶大な信頼を勝ち取ることに成功したのです。