メキシコは今週、2024年以来2年ぶりとなるサムライ債の発行を計画している。事情に詳しい関係者が明らかにした。

関係者によると、メキシコは年限3.5-20年の円建て債を最大6本発行する方向で調整している。28日に条件決定を予定しており、需要や市場環境によっては一部の年限の発行を見送る可能性がある。債券の初期価格交渉では、年限に応じてTONARミッドスワップに100-200ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上乗せした水準になる見通しだという。

メキシコ政府が前回サムライ債を発行したのは2024年8月で、5本発行し計1522億円を調達した。メキシコは1年半-2年おきにサムライ債を発行しており、今回もこれまでの発行ペースに沿ったものとなる。

メキシコの信用格付けには下押し圧力がかかっている。S&Pグローバル・レーティングは5月、財政状況の低迷が長引いていることや債務水準の上昇、経済成長の弱さを理由に、メキシコの格付け見通しを「ネガティブ」に変更した。ムーディーズ・レーティングスも5月に同様の懸念を示し、メキシコの格付けを投資適格級で最低の水準に引き下げた。国営のメキシコ石油公社(ペメックス)への継続的な支援が、政府の債務抑制能力を制約しているとしている。

メキシコは通商面でも不安定な状況にある。米国は7月、カナダ、メキシコとの米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)を更新せず、代わりに毎年見直す方針を示した。

その後、米国とカナダの交渉は21日に決裂した。合意案の文言が、カナダ側が合意したと認識していた内容と食い違う点が複数あったためだ。このため、メキシコと米国の協議の行方にも懸念が生じている。

原題:Mexico Eyes First Samurai Bond Since 2024 With Multi-Part Sale(抜粋)

--取材協力:森田理恵、Vinicius Andrade.

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