米半導体メーカーのマーベル・テクノロジーと、アルファベット傘下のグーグルは19日、半導体の共同開発を巡る提携拡大を発表した。マーベルがグーグルに対し、最大122億ドル(約1兆9300億円)相当の同社株を購入できるワラント(新株引受権)を付与することでも合意した。

マーベルが規制当局へ提出した資料によると、グーグルはマーベル株を1株206.58ドルで最大約5900万株購入できる。契約初年度には約140万株分の権利が確定し、その後はマーベルの2033会計年度末まで240回に分けて権利が確定する。グーグル向けに販売するカスタム半導体の売上高が5億ドルに達するごとに、1回分の権利が確定する仕組みだ。

発表によると、AI推論用アクセラレーター、ストレージコントローラーなどのカスタム半導体は、グーグルの独自のAIチップ「テンソル・プロセッシング・ユニット(TPU)」を支えるものだ。

マーベル株はニューヨーク市場の取引開始時に一時14%高の245.49ドルに上昇した。アルファベット株はほぼ横ばいとなっている。

グーグルをはじめ、AIインフラへ巨額の投資を行う企業は、半導体コストの引き下げを模索している。業界最高性能とされるエヌビディアのAIアクセラレーターもその対象だ。アマゾン・ドット・コムなど他のハイパースケーラーも、AIモデルを実際に動かす推論処理向けに、独自の半導体を開発している。

シチズンズのアナリスト、アンドリュー・ブーン氏は、アルファベットのTPU関連インフラからの売上高が今年約30億ドル、2027年には250億ドルに達するとの見通しを示した。

事業の拡大に伴い、グーグルはカスタム半導体の調達を増やそうとしている。4月にはブロードコムと、カスタムTPUの開発・供給を巡り同様の契約を結んだ。グーグルがマーベルともTPUで提携するとの発表を受け、ブロードコム株は一時5.9%下落した。

原題:Marvell Gives Google Right to Buy Up to $12 Billion in Stock (1)(抜粋)

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