(ブルームバーグ):中尾武彦元財務官は、日本銀行の金融政策に関し、毎回の決定会合で利上げをする必要があるとの見方を示した。17日放映されたテレビ東京の番組で述べた。2%の物価上昇率を超える水準への引き上げにも言及した。
為替介入で一定程度円安進行を抑えたが、円安の背景として日米の金利差の影響は大きいと指摘。日本は実質金利もマイナスであるため、政策金利を「もっと早く上げていく必要がある」と話した。ベッセント米財務長官もそう示唆していると述べた。
政策金利の最終的な到達点については、物価上昇率が2%であれば、それを超える水準の2.25%や2.5%まで上げても「おかしくない」とした。
複数の関係者への取材によると、政府は日米協調の為替介入の効果を維持する観点から早期の利上げを支持しており、日銀は9月か10月の会合での政策金利引き上げを視野に入れている。
足元の金利スワップ市場が織り込む1.25%への利上げ確率は、9月会合までが約80%、10月会合までは100%を超えている。
中尾氏は、日銀については2022年から23年の米連邦準備制度理事会(FRB)と同じように、毎回の金融政策決定会合で利上げを行う「ぐらいの覚悟でやってもいい」と述べた。
FRBはロシアによるウクライナ侵攻などを受けたインフレ抑制のため、22年から23年にかけて毎回の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを決定した。
為替市場で7月末に円が1ドル160円を超えて推移する中、日米の通貨当局は円買いの為替介入を実施した。日銀は同月の会合で政策金利を1.0%程度に据え置くことを決めたが、植田和男総裁は記者会見で、物価の上振れリスクに強い警戒感を示し、利上げペースを速める可能性にも言及した。
為替介入を受け、円は一時1ドル155円まで上昇したものの、8月10日に159円台まで下落し、日米協調介入による上昇分の半分が消えた。10年平均の126.09円も大幅に下回る水準で推移している。
中尾氏は、外貨準備はまだ1.2兆ドル(約190兆円)あり、為替介入は「まだまだやれる」と指摘した。
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