(ブルームバーグ):米国のデータセンターは2035年には国内電力消費の約20%を占める見通しだ。AIの急速な普及を背景に、現在の5.9%から大幅に上昇すると、ブルームバーグNEF(BNEF)が予測した。
BNEFは21日発表したリポートで、電力消費に占めるデータセンターの割合は、30年には約12%、35年には約20%に達すると試算。データセンターが集中するバージニア州やテキサス州では、その比率はさらに高くなるとしている。
AI向け電力需要の急増を受け、BNEFは米国のデータセンター向け電力需要が35年までに194ギガワットへ拡大すると予測した。昨年12月時点の予測から83%上方修正し、今後10年間に建設が見込まれるAI関連施設の増加を反映した。1ギガワットは一般的な原子炉1基分の発電能力に相当する。
AIデータセンターによる電力需要の急増は、既に送電網に大きな負荷をかけている。20年近く伸び悩んだ電力需要が急増し、電力会社に対応を迫っている。データセンター事業者などは巨大施設向けの新たな電源確保策を模索している。一方、地方自治体による許認可手続きの停止や、電力消費や環境負荷への懸念を背景とする政治的反対も開発の障害となっている。
このリポートを共同執筆したBNEFのアナリスト、ロイド・アーノルド氏は「石炭火力やガス火力、太陽光発電で作られる電力の5分の1は、データセンター向けになる」と指摘。「それは電気自動車(EV)や都市などに供給されるはずだった電力だ」と続けた。

バージニア州北部の「データセンター・アレー」を含む13州を管轄する送電網運営会社PJMインターコネクションや、テキサス電力信頼性評議会(ERCOT)の管内では、2035年時点でデータセンターが年間電力消費に占める割合が、全米平均を上回ると見込まれている。
アーノルド氏は「送電網が需要増に対応しきれず苦戦している状況は、すでに目の当たりにしている。設備を送電網へ接続する方法の見直しが促されている」と述べた。
BNEFによると、送電網に接続されたデータセンターの受電容量は、年間7.1ギガワットが過去最高となっている。このペースが維持されたとしても、2035年までに19ギガワットの電力不足が生じるとアナリストらは予測している。この予測が前提とする基本シナリオでは、施設の敷地内にガス発電設備が増設されることを見込んでいる。

原題:Data Centers on Track to Suck Up a Fifth of US Power Use by 2035(抜粋)
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