(ブルームバーグ):7月中旬に行われた報道各社の世論調査で高市早苗政権の支持率が急落した。改正皇室典範など優先政策で理解を得られず、首相の政権運営は曲がり角を迎えている。
18、19両日の毎日新聞、朝日新聞、ANNの世論調査で内閣支持率は大きく下落した。毎日とANNの調査では約10ポイント減って初めて50%を下回った。毎日では不支持率が44%と支持率の41%を逆転した。朝日調査でも初めて50%台となった。11、12両日のFNNによる調査では61.6%と60%台を維持していた。
元自民党職員で政治評論家の田村重信氏は電話取材で、週末の世論調査で支持率が下落した一番の要因は改正皇室典範だと指摘。天皇、皇后両陛下の長女愛子さまへの国民の評価が高い中、「男尊女卑的な法改正に対する反発」があるとした。

特別国会の最終盤で改正皇室典範などが会期末だった17日までに成立したが、連立与党の日本維新の会が特に重視する副首都法案は間に合わず、会期は25日まで延長された。報道各社の世論調査では政権が推し進めた改正皇室典範や副首都法案で幅広い支持が得られているとは言えない状況が浮き彫りになっている。
毎日の調査によると、改正皇室典範を「評価しない」と答えたのは45%で、「評価する」は19%にとどまった。女性が天皇になることができないままになっていることは朝日で62%が「納得できない」とした。他にも、60%が副首都法案を成立させる必要はないと回答した。
経済への不安もくすぶっている。朝日の調査では物価上昇への政権対応を57%が「評価しない」と回答。与党が検討している来年4月から飲食料品の消費税率を1%に引き下げる案については毎日で「賛成」が40%、「反対」が38%だった。
木原稔官房長官は21日午後の記者会見で、世論調査の結果に関するコメントは控えた上で「物価高対策には最優先で取り組んできた」と強調した。ガソリン補助金などを柱とした昨年の経済対策の早期執行や、7-9月の電気ガス料金支援を挙げた。中東情勢などが国民生活や経済活動に影響しないよう経済財政運営に「万全を期す」と述べた。
田村氏は、高市首相の味方は国民世論であるため「さらに下がれば厳しくなる」と述べ、今後の支持率回復に向けては食品消費税の減税や議員定数の削減など「約束したことをきっちりこなしていくことしかない」との見方を示した。
(木原官房長官の発言を追加しました)
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