(ブルームバーグ):韓国政府は19日、外国人同士でウォンを自由に取引できるようにするための詳細な制度改革を発表した。外国為替市場の自由化に向けたこれまでで最も踏み込んだ措置で、ウォンの完全な交換性に近づける狙いがある。
財政経済省は韓国銀行(中央銀行)、規制当局との共同声明で、外国人投資家が2027年1月から、政府に事前登録した海外金融機関を通じてウォンを無制限に取引できるようにすると発表した。これにより、外国人が韓国内でウォン口座を開設する必要はなくなる。
共同声明によると、新制度を利用した外国人同士のウォン送金については、国内不動産に関する取引を除き、大半の資本取引で事前届け出が不要となる。銀行は26年9月から、口座の基本情報を確認するだけで済むようになる。
決済は韓国中銀が新設する24時間稼働のネットワークを通じて処理される。このネットワークは9月に試験運用を始め、27年の本格導入を目指す。政府は外国銀行の韓国支店による夜間業務を支援する方策も検討するほか、ノンデリバラブル・フォワード(NDF)からデリバラブル・フォワード(DF)への移行を促す措置を今年9月に導入する。
今回の規制緩和では、外国人へのウォン融資といった資本取引について、届け出基準額を2倍超に引き上げるほか、外国為替銀行でのウォン取引に関する確認手続きも簡素化する。
韓国はアジア4位の経済規模を持つ主要輸出国でありながら、これまで長年にわたり通貨取引を厳しく規制してきた。当局が世界の投資資金を呼び込み、ウォンの国際的な利用を広げることを目指す中、今回の改革によって韓国は先進国の金融市場に求められる水準に一歩近づくことになる。
今月始まった24時間のウォン取引制度では、ニューヨークの投資家が営業時間中にウォンを取引できるようになった。一連の改革により、非居住者はウォンを24時間取引できるだけでなく、韓国外で非居住者同士がウォンを直接送金・決済できるようになる。これは、政府がウォンの国際化を目指す姿勢を改めて示すものだ。
一連の制度改革は、1997年のアジア通貨危機や2008年の世界金融危機を受け、市場開放より資本規制や金融システムの安定を優先してきた為替政策を大きく転換する内容だ。
指数算出会社MSCIは外為取引規制について、韓国を先進国市場へ格上げしない主な理由の一つとしてきた。ウォンの利用が一段と自由になれば、運用上の制約が少ない通貨を好む各国の外貨準備運用機関や年金基金などの機関投資家にとって、韓国資産の魅力が高まる可能性がある。
財政経済省国際金融局幹部のキム・ヒジェ氏は記者説明会で、「外国人がウォンをより容易に預けて保有し、決済や資金調達、投資、送金に利用しやすい仕組みを整備することが目的だ」と述べた。
原題:South Korea to Ease FX Rules for Foreigners to Trade Won Easier(抜粋)
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