7月10日の米国株式市場は、イラン情勢に注目が集まる中、動きにくい展開となった。米国とイランの戦闘終結に向けた交渉が継続する見通しになり、原油価格が小幅に低下したことが好感されたものの、週末に状況が変化する可能性も意識された模様で、はっきりした動きとはならなかった。
イラン情勢については、状況が悪化して原油価格が上昇すると(インフレ懸念が強くなると)、“Trump Always Chickens Out”(トランプはいつも尻込みして退く、TACO)と言われるように、政治的に調整が入ってきた。一方、状況が改善して原油価格が下落すると(インフレ懸念が弱まると)、トランプ大統領はより強硬なスタンスとなり、“Trump Always Gets Overconfident”(トランプはいつも自信過剰になる、TAGO)と言えるスタンスになる傾向もある。
足元ではTAGOの懸念が強まっているが、再びTACOのフェーズに入る可能性もあり、市場は様子見姿勢とならざるを得ない。イラン情勢は徐々に市場のテーマから外れていくだろう。
債券市場も様子見が続く
7月10日の米国債券市場では、イールドカーブがベアフラット化したものの、動きは限定的だった。長期金利は前日比+1.0bp、2年金利は同+3.1bpとなった。10年実質金利は同+0.0bp、10年BEIは同+0.5bpだった。株式市場と同様に、イラン情勢に注目は集まっているものの、市場の動きは限定的である。
債券市場では、7月14-15日に行われる予定のウォーシュ議長による議会証言に注目が集まっている。もっとも、ウォーシュ議長はFOMC後の記者会見でも言質を与えない慎重なスタンスが目立ち、議会証言も無風で終わる可能性が高い。7月14日に公表される予定の6月のCPIや、7月15日に公表される予定の6月のPPIの方が重要だろう。