ニューヨーク市マンハッタン中心部の高層ビルで複数の柱に亀裂が入り、床がたわみ始めたことを受け、建物の安定化が急務となっている。朝の通勤ラッシュの最中に、周辺のオフィスビルや学校で職員や生徒らが避難する事態となった。

東42丁目の高層ビル付近でブロックが落下しているとの通報を受け、消防隊が出動。マムダニ市長は「建物は依然、不安定な状態だ」と記者会見で述べ、「建物の構造は引き続き動いていることが確認された」と語った。

その後、市当局によると、作業チームが建物内に立ち入り、建物を安定させるための仮設支保工の設置を施工業者が進められると判断した。

損傷した柱に新たな変位は確認されておらず、当局は監視を続けている。追加の安定化作業は7日夜から数日かけて実施される予定だと当局は説明した。

周辺の地域は歩行者と車両の通行が禁止された。ターミナル駅であるグランド・セントラル駅から近い7棟のビルも、避難命令の対象となった。

動画:市民に避難と警戒を呼び掛けるマムダニ市長

エスポジト消防本部長によれば、ビル内の鉄骨梁が建物の重量で曲がり、たわみ始めている。「鉄骨造りの建物なので全面崩壊にはならず、局所的な崩落にとどまるだろう」とした上で、「しかし建物が動き続けていることが懸念される」と述べた。

当該ビルの住宅転換工事を進めているメトロ・ロフトの広報担当者は、ビル崩落の危険性を否定した。ニューヨーク市建築局の局長は落下物は現場で確認されなかったと述べた。

午前7時57分に通報を受けた消防は、21階で2本の柱が座屈していることを確認した。ニューヨーク市警(NYPD)には午前8時11分、「建物が不安定になっている」とする別の通報が寄せられた。21階で作業していた建設作業員は、柱が座屈し始める様子を目撃したと警察に説明。作業員全員は無事に避難した。

落下物が通報された現場近くでビルを見上げる歩行者たち

2棟のビルは完成後、約1600戸の賃貸住宅となる予定で、このうち約400戸は低所得者向け住宅に指定される。米国で進むオフィスビルから住宅への用途転換事業としては、最大級の案件となる。

落下物の通報があったマンハッタン東42丁目235番地の高層ビル

原題:NYC Is Racing to Secure Unstable Midtown Manhattan Building (1)(抜粋)

--取材協力:Laura Nahmias、Marie Patino.

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