ソフトバンクグループは、「ビジョン・ファンド(VF)」の財務と技術を統括するポストに、ゴールドマン・サックス・グループの元トレーダー、マーク・アグネ氏を起用した。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

孫正義会長兼社長がAIサービスを支える技術の開発・投資を加速させる中、今回の動きはソフトバンクGの重点分野の変化に合わせて進められる一連の人事見直しの一環となる。

4月には、半導体分野への取り組みを強化するため、英アーム・ホールディングスのレネ・ハース最高経営責任者(CEO)を国際事業のトップに据えた。

非公開の協議だとして匿名を条件に話した関係者によると、ビジョン・ファンド部門のナブニート・ゴビル最高財務責任者(CFO)が最近退任したことを受け、アグネ氏は職務範囲を拡大する。

関係者の1人によれば、アグネ氏は引き続き資本戦略を率いるとともに、内部監査とエンタープライズリスク管理も統括する予定だ。すでにゴビル氏の職責を引き継いでおり、ソフトバンクGは従業員や主要な関係者にその内容を通知したと、関係者らは述べた。

アグネ氏は2019年にソフトバンクGに加わった。それ以前は17年間にわたりゴールドマンに在籍し、日本証券部門を率いたほか、アジア太平洋地域の株式トレーディング共同責任者を務めた。直近ではビジョン・ファンドの資本戦略を担当していた。

ソフトバンクGはコメントを控えた。

17年に1000億ドル弱の規模で設立された初代ビジョン・ファンドは、幅広い業種の数百社に及ぶスタートアップに投資してきた。現在では、ビジョン・ファンド2のポートフォリオでChatGPTの開発元である米OpenAIが大きな割合を占める。ソフトバンクGは10月までに、OpenAIへの総出資額を約650億ドルに引き上げる計画だ。

ビジョン・ファンド1の存続期間は29年に終了を迎える予定だが、数年延長される可能性もある。主な投資先には、クーパンや滴滴グローバル、グラブ・ホールディングス、未上場の字節跳動(バイトダンス)が含まれる。

ソフトバンクGはこれまでにクーパンやコンパスなどの保有株式を段階的に縮小する一方、ガーダント・ヘルスやドアダッシュなどへの投資からは撤退した。また、関係者によると、ここ数カ月では、投資家が受け入れる価格水準を見極めるため、バイトダンス保有株の一部も売却した。

原題:SoftBank Taps Ex-Goldman Trader to Steer Vision Fund Finances(抜粋)

(第8段落以降を追加し更新します)

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