(ブルームバーグ):米モルガン・スタンレーは原油価格見通しを引き下げた。下方修正は約2週間で2回目。ホルムズ海峡を通る原油輸送の回復が想定より早く進んでいることに加え、米国の堅調な供給と中国の需要低迷を背景に原油市場が供給過剰に陥るリスクがあるとした。
同社アナリストのマルタイン・ラッツ氏らはリポートで、原油現物取引の国際指標、デイテッド・ブレントについて、2026年7-9月(第3四半期)と10-12月(第4四半期)の見通しを平均で1バレル=75ドルと、それぞれ従来予想から15ドル、5ドル引き下げた。27年の見通しも4四半期とも引き下げ、年末時点で70ドルとする予想を示した。
リポートでは「ホルムズ海峡は予想よりも速いペースで再開しつつある一方、米国の高水準の輸出と中国の低水準の輸入という、二つの要素はそのままだ」と指摘。「関心が27年に移る中、市場は一巡し、供給過剰の局面に戻ってきた」とコメントした。
米国とイランが暫定和平で合意し、ホルムズ海峡を通る一部の航行が再開されたことで、世界的指標のブレント原油先物相場は4-6月期に約30%急落した。急速な展開を受け、アナリストの間では見通しの見直しが進み、ゴールドマン・サックス・グループも相場見通しを引き下げた。
米国、イラン双方の攻撃により、ホルムズ海峡を通過する船舶の往来は週末以降、一時鈍化したものの、タンカー運航会社には海峡の航行を続ける姿勢がうかがわれた。
モルガン・スタンレーによると、25日にはホルムズ海峡を通ってペルシャ湾を出た石油・ガスタンカーは35隻に達した。2月末の紛争開始前の通常水準30-40隻の範囲に初めて回復したという。
また、27年に原油市場の需給を均衡させるには、ホルムズ海峡を通過する輸送量が紛争前の約65%に当たる日量1100万-1200万バレル程度まで回復すれば十分だとの分析を示した。
ブレント原油先物は4月にいったんバレル当たり126ドルを上回る水準まで上昇したが、イランと米国が戦争の恒久的な終結を目指して協議を続ける中で、戦時下での上昇分をほぼ失った。中心限月の9月限は30日、一時73.63ドルで取引された。
原題:Morgan Stanley Warns of Oil Glut and Cuts Forecasts on Hormuz(抜粋)
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