トランプ米大統領は17日、「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」について、米国としては協定に加わっている必要はないとの考えを示した。ただ、近く迎える更新判断の期限を巡っては発言が一貫せず、協定からの離脱を明言するには至らなかった。

トランプ氏は訪問先のパリで記者団に対し、「合意できない可能性もあると考えている。私はUSMCAはない方がいいと思っている。私がこの協定を望んだ主な理由は、史上最悪の通商協定だった北米自由貿易協定(NAFTA)から抜け出す手段がなかったからだ」と主張した。

さらに、「署名しないままにしておく方がいいと思うし、協定は打ち切った方がいいと思う」とした上で、「協定はない方が望ましいが、私は署名するかもしれない」と語った。

USMCAを16年間延長するかどうかの判断期限は7月1日。だが米政府は期限内の更新を見送る方針を示している。更新されない場合でも協定はすぐには失効せず、10年間は定期的な見直しの対象となる。

一連の発言からは、トランプ氏が協定延長の可能性を残しながらも、懐疑的な姿勢を崩していないことがうかがえる。

トランプ氏はこれまでも、カナダやメキシコの方が米国との通商協定を必要としているとの主張を繰り返しており、そうした力関係を利用してより有利な条件を引き出そうとしてきた。

トランプ氏の発言では、7月1日の節目と、協定の終了が混同されていた。協定終了はいずれかの国が正式に離脱する必要がある。トランプ氏は私的な場で離脱の可能性に言及したことはあるものの、公の場で離脱を示唆したことはなく、離脱に必要な6カ月前の通告も行っていない。

「私は協定がない方がいいと思っているが、応じる用意はある。どうなるか見てみよう」としたうえで、「私は、この協定がすぐに失効する可能性もあるとみている」と述べた。

米国は現在、二国間ベースで通商交渉を進めている。メキシコとの協議は継続中だが、カナダとの正式な交渉はまだ始まっていない。

原題:Trump Says He’d Rather Not Have USMCA, Teasing Termination(抜粋)

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