高市早苗首相は1日午後、フランスのマクロン大統領と首脳会談を行う。事実上の封鎖が続いているホルムズ海峡での航行の安全に向けた外交努力を両国が進める中、協力を模索する。

高市早苗首相

茂木敏充外相は31日の記者会見で、中東情勢の早期沈静化や同海峡の安全確保に向けて、「日仏でどう協力するか」について議論されるとの見通しを示した。フランスは「価値と原則を共有する特別なパートナー」だとし、連携を強化したいと述べた。

米国とイスラエルによるイラン攻撃後、両首脳はトランプ米大統領が呼びかけた船舶護衛への参加は控えつつ、事態の沈静化を訴えてきた。イラン戦争の早期終結も模索するトランプ氏はホルムズ海峡を巡る問題の解決を他国に委ねる考えも示唆しており、日仏の対応も焦点となる。

日仏は19日には英など6カ国首脳によるホルムズ海峡に関する共同声明を発表している。イランによる非武装の商業船舶への攻撃や事実上の同海峡封鎖を「最も強い言葉」で非難した上で、安全な航行の確保に向けた貢献を行う用意があると表明した。その後、同声明への参加国は30日時点で35カ国に拡大した。

対仏投資

仏大統領府によると、代表団には防衛、宇宙、輸送、電池、民生用原子力などに携わる企業の関係者も含まれている。マクロン氏は1日、岩谷産業など日本企業の経営者とも会う予定だ。6月に予定している外国投資家の誘致に向けた年次サミット「チューズ・フランス」に先立ち、投資先としてのフランスをアピールするとみられる。

マクロン仏大統領

岩谷産業は、フランス南西部ラックの拠点からリサイクルされたレアアース(希土類)を調達する計画を進めている。首脳会談では経済安全保障や重要鉱物分野での協力強化も協議する。

外務省によると日本はフランスにとってアジアを代表する投資国で、2024年末時点の直接投資残高は3兆4671億円だった。累計約10万人以上の雇用を創出しているという。

マクロン氏の訪日は23年5月の主要7カ国首脳会議(G7広島サミット)以来で4回目。両首脳は午後に会談を行った後、共同文書の署名と記者発表に臨む。マクロン氏は2日に天皇皇后両陛下と会見した後、韓国に向け出発する予定だ。

1日午後には外務・防衛閣僚会合や防衛相会談も行われる。両国は水中無人機による次世代の機雷探知技術の開発にも取り組んでいる。中国の影響力が強まるインド太平洋地域において、勢力均衡を維持する点で共通の利害を有する。昨年9月には、仏領ニューカレドニアで合同軍事演習を実施した。

--取材協力:村上さくら、Ania Nussbaum.

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.