おわりに

本稿では、日本でも目にする機会が増えた中国コンテンツが、いつの間にここまで、そしてどのように進化してきたのか、筆者の経験も踏まえつつ考察してみた。

ジャンルによってその経緯は異なるものの、前節でみたように、急速な経済発展や対外開放に伴う中国の消費者の成熟や、海外の文化・技術の吸収、コミュニケーションツールやプラットフォーマーの発展、また、ときには政府による政策や規制の影響を受けてきた点は概ね共通していると考えられる。

これらの環境変化が積み重なった末、2010年代後半になり、中国コンテンツの発展は、量的拡大から質的向上へと転化する局面を迎えたのではないだろうか。

同時期は、経済面でも質重視の発展に本腰を入れ始めた頃であり、中国コンテンツの進化の様子は、中国の経済・社会の発展の縮図ともいえよう。

(※情報提供、記事執筆:ニッセイ基礎研究所 経済研究部   主任研究員 三浦 祐介)

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