8日に投開票が行われた衆院選で自民党が定数の3分の2を上回る議席を獲得することが確実になり、政策期待で防衛関連株が買われた。

9日の日本株市場では、IHI株が前週末比8.7%高、三菱重工業が一時5.3%高など防衛関連株が軒並み大幅に上昇した。川崎重工業は午前の取引終了後に発表した決算などによる追い風も加わり、一時18%上昇して日中最高値を更新した。選挙圧勝で高市政権の基盤が強固となったことから、高市首相が掲げる防衛力の強化が進み、受注増などにつながると期待された。

 

衆院で3分の2以上を占めると、衆院で可決した法案を参院が否決した場合、再可決して成立させることができる。また、与党で改憲勢力とされる日本維新の会も議席を増やしたため、憲法改正の発議もしやすくなる可能性がある。発議には衆参それぞれで3分の2以上の賛成が必要で、実際に憲法を改正するには国民投票で過半数の賛成が必須だ。

T&Dアセットマネジメントの浪岡宏チーフストラテジストは、投票行動からは防衛に対する国民の関心がうかがえ、防衛関連株は上昇しやすいとみる。3分の2確保で憲法改正も進みやすくなり、「防衛関連株には相当プラスになる」と話した。

内閣府が昨年11、12月に実施した世論調査では、自衛隊の規模や能力を「増強した方がよい」との回答が45%と過去最高になり、政府の防衛政策を後押しする。

シュローダー・インベストメント・マネジメントの豊田一弘日本株式運用総責任者は、安全保障関連3文書の見直しなどが見込まれると指摘した上で、防衛関連企業は海外事業の拡大などを前向きに捉えやすくなり、「株式市場でも注目される」と述べた。

(株価を更新し、最終段落に投資家コメントを追加しました)

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