(ブルームバーグ):米国西部の各州は例年にない暖冬と乾燥に見舞われ、一部地域では山火事のリスクが急速に高まっている。電力会社は自社設備が壊滅的な火災の引き金となることを避けるため、送電を意図的に遮断するといった予防策に乗り出している。
ラニーニャ現象の影響でテキサスやニューメキシコ、コロラドの各州では、広い範囲でまとまった雨や雪がほとんど降らず、細い草や低木が著しく乾燥した状態にある。この傾向は春まで続くと予測されている。12月から1月にかけて米国立気象局が火災気象警報を発令する中、エクセル・エナジーはコロラド州で複数回にわたる予防的な計画停電を実施。ボルダーやフォートコリンズ周辺からロッキー山脈にかけて5万人余りの顧客に影響が及んだ。
「公共の安全のための計画停電(PSPS)」と呼ばれる措置は、猛暑や強風の際に送電線が火花を散らして火災を引き起こすことを防ぐために実施される。住民の不評を買うが、エクセル・エナジーは必要な措置だと説明する。同社は送電停止の対象地域と実施時期の判断で気象科学者チームの助言に従っている。「すべては気象学から始まる」と同社の山火事リスク管理担当バイスプレジデント、ポール・マクレガー氏は語る。
こうした動きは電力業界全体に広がっている。PSPSプログラムを先駆的に導入したカリフォルニア州にとどまらず、各地の電力会社は、甚大な被害をもたらし巨額の賠償責任につながりかねない火災リスクを回避しようとしている。送電線の地中化といった抜本的対策は火災リスクを劇的に低減できるが、数十億ドルの費用と数年の工期を要する。
居住地域や気象条件によっては、18時間から数日間にわたる停電を電力会社から通告されることもあり得る。ハワイからテキサスまで各地の電力会社がこうした予防的な計画停電を行うことがある。
報道によると、ネバダ州カーソンシティー近郊ではクリスマス直前に強風が吹き荒れ、火災リスクが急激に高まるなか数百世帯が停電に見舞われた。また、ワイオミング州シャイアン郊外の住民も、1月に同様の気象条件の下で計画停電の可能性に備えるよう通告を受けた。
原題:Rising Fire Risk Prompts Utilities to Deliberately Cut Power(抜粋)
--取材協力:Josh Saul.記事に関する記者への問い合わせ先:Los Angeles Michelle Ma mma304@bloomberg.net;New York Lauren Rosenthal lrosenthal21@bloomberg.net記事についてのエディターへの問い合わせ先:Emily Biuso ebiuso@bloomberg.netBrian Eckhouseもっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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