(ブルームバーグ):スイス・ダボスで19-23日に開催された世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で、フランスのマクロン大統領がかけていたサングラスが話題だ。製造メーカーには注文が殺到し、株価も急騰している。
青いアビエーターサングラスをかけ、マクロン氏がダボス会議のステージに現れた時、アイビジョン・テックのステファノ・フルシール最高経営責任者(CEO)は思わず二度見した。同社は、イタリア北東部の小さな町に拠点を置く、時価総額わずか約1200万ユーロ(約22億3000万円)の無名の眼鏡メーカーだ。
米国の通商政策を厳しく批判したマクロン氏のパフォーマンス同様、そのサングラスも世界の注目を集めた。演説後、ネット上では、映画「トップガン」のトム・クルーズ演じる主人公マーベリックとの比較も飛び出し、トランプ米大統領は演説で、サングラス姿のマクロン氏を揶揄した。
マクロン氏は、自身が「良性だが見た目が悪い」とする目の問題で、サングラスをかけていた。
アイビジョン・テックの株価は3営業日で60%超高と急騰し、時価総額は1900万ユーロに達した。フルシール氏は、インタビューで「ダボスでのマクロン氏の演説後、注文が殺到してウェブサイトがダウンした」と熱狂ぶりを語った。
ウェブサイトへの「異例の」アクセス集中により、アイビジョン・テックのフランス部門アンリ・ジュリアンは、マクロン氏が着用したモデル「ドゥーブレ・オー・ラミネ」専用の臨時ページを急きょ作成する事態となった。このモデルはフランスで作られており、価格は659ユーロで掲載されている。
フルシール氏によると、2024年夏に仏大統領府(エリゼ宮)から、マクロン氏が主要20カ国(G20)で高官と会談する際の外交贈答品として購入したいとの連絡があった。その後、マクロン氏が自身用にも1組購入したという。フルシール氏は「無料で1組送ると提案したが、マクロン氏は代金を支払うと主張した」と振り返る。
アイビジョン・テックは2020年、フルシール家がイタリアの眼鏡メーカー、サフィロの現地工場を買収し誕生した。パンデミック時にはマスク生産に転換したが、その後再び眼鏡フレーム製造に戻った。2023年8月の上場を経て、同年9月にアンリ・ジュリアンを買収した。

原題:Macron’s Blue Aviators Spur 70% Surge in Tiny Italian Firm (1)(抜粋)
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