(ブルームバーグ):スイスの食品大手ネスレから始まった乳児用粉ミルクの安全性を巡る問題が、フランスの同業ダノンやラクタリス・グループにも広がった。世界的に原料を供給するサプライヤーに問題があるとみられ、複数国で製品回収や出荷停止の動きが出ている。
フランス通信(AFP)によると、ラクタリスはフランスで「ピコ」ブランドの乳児用粉ミルクを一部回収した。ダノンも粉ミルク製品の一部をシンガポールで店頭から撤去した。ブルームバーグ・ニュースの取材に、ダノンはシンガポールの食品当局の要請で一部製品を回収したことを認めた。
最も影響を受けているのはネスレで、60カ国以上で製品が回収されている。フランスでは乳児の死亡例との関連を当局が調査中で、ブラジルでも体調不良の報告が出ている。ただし、現時点で因果関係は明確になっていない。
シンガポールの食品当局は、ネスレが使っていた原料から有害な物質が見つかり、複数の粉ミルク製品に影響が出たとして、すでにネスレ製品5品目を回収している。問題とされているのは毒素「セレウリド」だが、専門家はセレウリドが中毒原因かどうかを特定するのは難しいと指摘する。粉ミルクは調乳時に汚染されることもあるためだ。
原因を突き止めるのは容易ではなく、さらに多くの地域や食品会社に影響が広がる可能性がある。
原題:Tainted Formula Crisis Deepens to Include Danone, Lactalis (1)(抜粋)
--取材協力:Karoline Kan、Joe Easton、James Regan、Michael Msika.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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