金相場は1オンス=5000ドル近辺まで上昇し、過去最高値を更新した。地政学リスクに加え、米連邦準備制度理事会(FRB)の独立性を巡る懸念が上昇を支えている。

金価格は一時4960ドルを超え、最高値を記録。週間では7%超の上昇となる見通しだ。銀も最高値を更新した。主要なドル指数が今週0.8%下落しており、ドル安が割安感を通じた金への買いを誘っている。

1979年以来の年間上昇率を記録した後も、金は年初の数週間でさらに15%上昇し、騰勢を強めている。トランプ米大統領によるFRB批判や、ベネズエラ、イラン、グリーンランドを巡る地政学リスクを受け、いわゆる「ディベースメント取引(通貨切り下げ取引)」が加速。投資家が国債や通貨から、代替の安全資産である金などに資金を振り向ける動きが鮮明となっている。

市場はFRB議長の後任人事を注視している。トランプ氏は大統領専用機「エアフォースワン」で記者団に対し、候補者との面接を終了し、意中の人がいると語った。ハト派的な議長が就任すれば年内の追加利下げ観測が強まる可能性がある。金利を生まない金にとって追加緩和は追い風となる。

米ゴールドマン・サックス・グループは、2026年末の金価格見通しを従来予想から10%超引き上げ1オンス=5400ドルとした。中央銀行と上場投資信託(ETF)からの需要の堅調さに加え、民間部門による金への分散投資が広がっていることを反映した。

シンガポール時間午前8時(日本時間午前9時)時点で金価格は0.5%高の1オンス=4959.39ドル。銀は0.7%高の96.91ドル。プラチナ、パラジウムも堅調に推移している。ブルームバーグ・ドルスポット指数は横ばい。

原題:Gold Rises Toward $5,000 as Weaker Dollar Adds Impetus to Rally(抜粋)

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