(ブルームバーグ):世界の半導体株が上昇している。米エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)による世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)でのコメントで、人工知能(AI)関連取引への投資家の関心が改めて高まった。
半導体メモリーを手がけるサムスン電子は22日、一時5%高と上場来高値を更新。韓国株の指標、韓国総合株価指数(KOSPI)は初めて節目の5000を突破した。21日には、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が3%超上昇し、最高値を付けていた。
トランプ米大統領がデンマーク自治領グリーンランドを巡り一部の欧州諸国に課すとしていた追加関税の方針を撤回し、リスク選好が広がっている。また、フアン氏は世界的なAI構築には数兆ドル相当の投資が必要になると述べ、相場の勢いをさらに強めた。
ウェドブッシュ・セキュリティーズのアナリスト、ダン・アイブス氏はリポートで、「ダボスはAI革命一色だ」と指摘。「絶えず変化する世界情勢の中で、地政学的な懸念があるのは確かだが、ダボスから明確に見えてくるのは、米テック業界がAI革命を主導し、中国は大きく引き離された2番手であるという点だ」と分析した。
AIブームは2026年に入っても高水準を維持しており、高いバリュエーションや各国間の緊張を巡る懸念を跳ね返している。22日発表される米インテルの決算は、重要な設備投資計画に関して新たな手がかりを与える可能性がある。来週にはアップルやメタ・プラットフォームズの決算も控えている。
ユジン資産運用のハ・ソックン最高投資責任者(CIO)は「AIインフラの拡大とデータ記憶需要の急増で全体的な供給逼迫(ひっぱく)がさらに強まっている」と説明。「市場はこうした業界ファンダメンタルズの強化をますます織り込みつつある」と述べた。
日本株では、前日発表した第3四半期(25年10-12月期)営業利益が市場予想を上回った半導体研削のディスコが17%急騰。また、半導体の受託生産大手、台湾積体電路製造(TSMC)は一時1.7%上昇した。
一方、中国政府によるテクノロジー自立の取り組みを背景に、これまで大きく上昇してきた同国のハイテク株はまちまちの動きとなった。エヌビディアにとって重要な市場の再開を目指し、フアンCEOは今月下旬に中国を訪問する計画だ。
AI分野の資金需要は巨額だが、私募やマーケットを通じて資金を投じようとする投資家は尽きないようだ。事情に詳しい関係者によると、OpenAIのサム・アルトマンCEOは新たな資金調達ラウンドに向け、中東の主要投資家と会談した。調達額は500億ドル(約7兆9200億円)以上に達する可能性があるという。
原題:Global Chip Stocks Soar as Huang Helps Fuel AI Euphoria at Davos(抜粋)
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