(ブルームバーグ):米資産運用会社ブラックロックでグローバル債券の最高投資責任者(CIO)を務めるリック・リーダー氏は、労働市場が軟化しており、金利は3%まで引き下げるべきだと述べた。同氏はパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長を引き継ぐ次期議長の最終候補5人に含まれている。
リーダー氏は7日、「労働市場の軟化はかなり顕著だ」とブルームバーグテレビジョンで語った。この日は本来であれば月次の雇用統計が発表されるはずだったが、現在続いている政府閉鎖のため延期されている。「もし本日、雇用統計の数字が出ていたら、この傾向を反映していたと思う」と述べた。

ブラックロックの債券運用部門を統括するリーダー氏は、同社最上級の幹部の一人。2009年の入社前は、リーマン・ブラザーズに20年近く在籍していた。
同氏は利下げが住宅市場の活動と需要を刺激するだろうと述べた。
「フェデラルファンド(FF)金利誘導目標は3%が適正だ」と述べ、「金利をそこまで下げたうえで、あらためて現状を見直すべきだと考える」と続けた。

連邦公開市場委員会(FOMC)は先週の会合で、政策金利を3.75ー4%のレンジに0.25ポイント引き下げた。パウエル議長は12月の追加利下げについて「既定路線ではない」と発言している。
一方で一部のFRB当局者からは、行き過ぎた利下げがインフレ高止まりのリスクを生じさせるとの懸念の声も上がっている。
リーダー氏はFOMCの政策決定が経済の基礎データに基づいて行われているとし、「私はこの制度の神聖さに深い敬意を抱いている」と語った。
「私は現在のFRB議長とFOMCを信頼している。彼らはデータを評価し、解釈し、その上で判断を下すという姿勢で臨んでいると思う」と述べた。
原題:BlackRock’s Rieder Sees Soft Jobs Market, Wants Fed Rate at 3%(抜粋)
--取材協力:Matthew Miller、Dani Burger.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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