暗号資産(仮想通貨)ビットコインに投資する米ストラテジーを率いるマイケル・セイラー氏は株価のプレミアムが縮小していることについて、心配していないとインタビューで語った。同社の時価総額は保有するビットコインの価値の2倍以上だったが、ここ最近減少している。

以前マイクロストラテジーと呼ばれていたストラテジーは、ビットコインの購入を続けるいわゆる「デジタル資産トレジャリー(DAT)」企業。同社の株価が6月以降、約20%下落した一方、ビットコインは約6%上昇し最高値を更新している。

この株価低迷を受け、セイラー氏が約5年前に始めたビットコイン保有戦略を巡り、その妥当性に疑問の声も上がっている。

セイラー氏はブルームバーグテレビジョンに対し、こうした懸念について「特に心配していない」と述べ、「われわれのレバレッジやビットコインのボラティリティーが高まればプレミアムは拡大する。ボラティリティーが下がり、レバレッジが縮小するとプレミアムも時に縮小する」と指摘した。

企業向けのソフトウエアメーカーだった同社は、セイラー氏がDAT企業に転換して以降、株式市場の注目を集めてきた。投資家が直接購入しなくてもビットコインへのエクスポージャーを得られる仕組みを提供したストラテジーの株価は2020年半ば以降2600%超上昇した。

株価は、同社が保有するビットコインの価値を2倍超上回るプレミアムを維持していたが、現在の時価総額は保有する約730億ドル(約10兆8500億円)相当のビットコインの約1.46倍にとどまっている。

セイラー氏は「市場は依然として新しいビジネスモデルの消化に取り組んでいる段階だ。ビットコイントレジャリー企業という考えは、この1年ほどでようやく注目を浴びてきた」と語った。

セイラー氏が語る

原題:Saylor Is Unbothered by Strategy’s Narrowing Share Premium(抜粋)

--取材協力:Romaine Bostick.

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