(ブルームバーグ):俳優ジェニファー・ガーナー氏が共同設立した米有機(オーガニック)ベビーフード会社ワンス・アポン・ア・ファームPBCが29日、米当局に新規株式公開(IPO)を申請した。
米証券取引委員会(SEC)への提出文書によると、同社の1-6月(上期)売上高は1億1060万ドル(約164億円)、純損益は2850万ドルの赤字。前年同期は売上高が6580万ドルで、420万ドルの赤字だった。

同社は砂糖無添加の有機フルーツ・野菜ピューレの子ども向け冷蔵パウチ製品を中心に、バーや冷凍食品、スムージーパックなどを製造・販売している。共同創業者のカサンドラ・カーティス氏とアリ・ラズ氏が2015年にオーガニックで本物の食材にこだわったレシピを開発したのが社の始まりで、17年にガーナー氏と、アニーズの最高経営責任者(CEO)だったジョン・フォーレイカー氏が加わった。
提出文書によると、売り上げの大半はパウチ製品が占めており、ターゲットやホールフーズ、クローガーなど全米の2800余りの店舗に専用クーラーを設置して販売している。IPOで調達した資金は銀行借り入れの返済や新規設備購入などに充てる予定だ。
同社は22年5月、CAVUベンチャー・パートナーズ主導の資金調達ラウンドで5200万ドルを調達していた。
消費財企業のIPOは、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを開始し景気後退懸念が強まった22年以降、低調が続いている。ブルームバーグの集計データによると、21年末以降で規模が1億ドルを上回った米IPOは20件に満たない。
ワンス・アポン・ア・ファームのIPO主幹事はゴールドマン・サックス・グループとJPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ(BofA)、ウィリアム・ブレアが務める。ニューヨーク証券取引所にティッカー「OFRM」で上場する計画だ。
原題:Jennifer Garner’s Baby Food Firm Files for US IPO as Sales Grow(抜粋)
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