(ブルームバーグ):約4年前に特別買収目的会社(SPAC)を通じて上場した空飛ぶタクシー企業ジョビー・アビエーションの株価が急上昇し、上場来高値を更新した。
これにより、創業者のジョーベン・ビバート氏の保有株の価値が10億(1 billion)ドル(約1500億円)を超え、同氏はビリオネアに返り咲いた。
ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、ビバート氏が保有するジョビー株12%の価値は13億ドルに達した。保有株の価値は4月8日に今年の最安値を付けた時点の2倍以上となった。
ジョビーの広報担当者はビバート氏の純資産や同社の業績についてコメントを控えた。
ジョビーの電動垂直離着陸機(eVTOL)への関心は、同社が先月ドバイで操縦試験飛行を完了して以来、急上昇している。防衛部門がこの業界への注目を高める中、トランプ米大統領は同技術に関する連邦パイロットプログラムを設立する大統領令に署名している。

2021年8月にジョビーが株式を公開した直後は株価が上昇し、ビバート氏の資産は一時 10 億ドルを超えた。しかし、その年の終わりには、株価は公開初日の最高値から 45% 以上下落していた。
上場当時、ジョビーは完成した製品を持っていなかったが、24年までに商業用飛行タクシーの運航を開始するという約束に投資家が期待を寄せた。これは実現していないものの、一連の好材料が最近の株価上昇を後押しした。
同業の電気航空機メーカー、アーチャー・アビエーションは6月、防衛契約が事業の大部分を占める可能性があると明らかにした。また、ジョビーは15日、主要工場の生産能力を倍増する計画を発表した。
ジョビーによれば、垂直離着陸が可能で滑走路を必要としない同社の電気航空機はヘリコプターよりも 100倍静かで、時速200マイル(約322キロ)で飛行できるという。
原題:Flying Taxi CEO Is Billionaire Again After Stock’s 160% Rally(抜粋)
--取材協力:ドーソン・チェスター.
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