結婚相手との理想の関係に対する若者の意識

では、若い世代は、仕事と家事・子育ての両立等について、どのような意識を抱いているのだろうか。

学生等を含む若年男女を対象に、結婚後の夫婦の家事・子育てや家計(生活費)負担のあり方をたずねたアンケート調査によると、高校生や大学生ではいずれに関しても、(夫婦が)「平等に負担するべき」との回答が社会人に比べ高い傾向がみられる(図表4)。

若い世代は、年長世代に比べ男女の家事スキルの差も小さく、男性の関心や主体性も高い。

男女の役割に対する価値観や親世代のライフスタイルも、上の世代に比べリベラルで、平等に行うことの方がむしろ自然なことだと考えているためだ。

このような価値観をもつ人は、独身社会人でも8割近くを占めるが、高校生や大学生の回答に比べるとやや保守的な傾向を示している。

また、既婚者でも4人に1人以上が平等に家事や家計を負担することに否定的だった。

独身の社会人には、学生時代には現在の学生と同じような価値観をもっていた人も多かったろうが、実際に社会人生活を経験し、双方が仕事を続けながらこれらをすべて平等に行うのは難しいと感じている人もいるようだ。

これまでの働き方を必ずしも前提にはできないものの、共働きだからといって、夫婦が家事・育児や家計をすべて平等に負担することを、皆が理想と考えているわけではないということだろう。