(ブルームバーグ):米ゼネラル・モーターズは、「Apple Music」アプリを同社のシボレーおよびキャデラックの車両に搭載することで米アップルと合意した。ソフトウエアを無線アップデートすることで車両に配信される仕組みで、15日から利用可能になった。
過去にGMは、スマートフォン「iPhone」と連携して利用するアップルの「CarPlay」を搭載していたが、2023年から段階的に終了することを決めたため新型車では利用できなくなっていた。CarPlayがないならGM車は買わないといった声もSNS上で一部ユーザーから上がっていた。旧型モデルではCarPlayが引き続き利用可能だ。
GMの最高製品責任者スターリング・アンダーソン氏はインタビューで、「この件が議論を呼んでいるのは承知している」とした上で、「かつては欲しいアプリやサービスへのアクセスが不十分だった車両ではCarPlayが便利だったが、今では状況が変わった」と説明した。
Apple Musicの提供が始まるのは、キャデラックのEV「Vistiq」「Escalade IQ」、セダン「CT5」など。一方、シボレーではEVの「Equinox」「Blazer」「Silverado」、ガソリン車の「Corvette」「Tahoe」「Suburban」。GMによれば、ビュイックやGMCの車種にもいずれ展開されるという。
米・カナダの25年モデル以降の全車両において、GMの「オンスター・ベーシックス」システムを通じ、車両購入日から8年間、追加費用なしで音楽をストリーミング再生できるようになる。
アップルは22年に独メルセデス・ベンツとも同様の提携を発表しており、テスラやリビアンといったEVメーカーも、CarPlayを使わずにApple Musicを車載システムに統合している。
GMはCarPlayからの移行を進める一方で、自社開発の車載OSを通じて車両機能の統合を図っている。ドライバーが車両のメニューとCarPlayや「Android Auto」のメニューを切り替えることなく、よりシームレスな車両機能の制御が可能になると説明している。
原題:GM Strikes Deal to Put Apple Music in All of Its New Vehicles(抜粋)
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