(ブルームバーグ):スウェーデンが今後数年間にわたり国防費の増額を債務で賄う方針であることが明らかになった。北大西洋条約機構(NATO)に新たに加盟した同国は、これまで保守的な財政方針で知られてきた。
スウェーデン政府は今後10年間で総額3000億クローナ(約4兆5200億円)を国防費に充てる計画だ。オランダのハーグで今月下旬に開かれるNATO首脳会議で、加盟国が国防支出や関連投資を国内総生産(GDP)の5%に引き上げるという新たな目標が採択される見通しを受け、軍事支出を増やす。

スバンテソン財務相は9日の電話インタビューで、「新たに決定された国防費は今後数年間、恐らく4-5年の間は債務で賄うことになる」と語った。その上で、「短期間ではあるが、スウェーデン経済の強さも活用する」とし、同国の公的債務がGDP比で30%強にとどまっている点に言及した。
また、「長期的には恒久的な財源が必要になる」とも述べ、経済成長の加速が支出を支えるとともに「安全保障における成長の好条件をもたらす」と指摘した。

冷戦終結後の数十年にわたり、スウェーデンは「平和の配当」と呼ばれる潮流に乗り、軍備を大幅に縮小し、軍事予算を福祉やインフラ整備に振り向けてきた。
しかし、近隣のロシアが脅威となる中で、デンマークやポーランド、バルト3国などと並び、欧州連合(EU)加盟国の中でも軍事基盤の整備を急速に進める国の一つとなっている。
スウェーデンは2030年までに軍事費をGDP比3.5%とすることを目標に掲げている。これはハーグで合意が見込まれるNATOの新たな目標に沿うもので、さらに関連支出として1.5%の追加支出も求められる見通し。
スバンテソン財務相はロシアの脅威は「生きるか死ぬか」に関わる問題だと強調し、「孫たちにロシア語を話してほしくない」と述べた。
原題:Sweden Ready to Borrow to Fund Military Expansion, Minister Says(抜粋)
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