スイス国立銀行(中央銀行)のシュレーゲル総裁は、主要格付け3社の中で最後となった米格付け会社ムーディーズ・レーティングスによる米格下げが実施された後も米国債への信頼を表明した。

同総裁は19日、スイスのルツェルンで「米国債は非常に流動性が高い」と指摘し、「現時点で米国債に代わるものはなく、今後、代替するものが出現する見通しもない」と述べた。

ムーディーズはこれに先立つ16日、米国の信用格付けを最上位から引き下げていた。

スイス中銀の外貨準備高は7000億スイスフラン(121兆円)超で、このうち約3分の2を各国の国債が占める。シュレーゲル総裁はこうした保有資産に米国債も含まれると説明したが、具体的な金額は明らかにしなかった。

また、ムーディーズによる米格下げが同中銀の外貨準備の運用方針にどのように影響するのかとの質問には、「われわれは格付けを確認しているが、通常、一つの格付けだけが資産配分に影響を与えることはない」と強調した。

原題:SNB President Schlegel Sees No Alternative to US Treasuries(抜粋)

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