メタプラネットは10日、海外市場での新株発行で投資家への販売価格を1株553円に決定した。同社は株価が低迷する中、ビットコインの購入資金確保に向けて資金調達の手法を広げている。

ゲロヴィッチ社長(右)

資料によると、メタプラは新株発行により2041億円を調達する見込み。また、発行する株数を3億8500万株に確定した。

決定された価格は9日終値の614円から9.93%割り引かれた水準。8月下旬に海外増資を発表して以降、同社株は30%以上値を下げている。10日のメタプラ株は一時前日比8.3%安の563円と大幅に6営業日続落し、4カ月ぶりの安値を付けた。

米国のモルガン・スタンレーとキャンターフィッツジェラルドが海外投資家への販売を管理・推進するブックランナーを務める。

ホテルの運営事業からビットコイン投資事業に軸足を移した同社は、資金調達の多角化を進めている。これまでは主に行使価額修正条項付新株予約権(MSワラント)と呼ばれる証券を用いた手法を活用していた。株価の上昇局面ではうまく機能する仕組みだ。

足元では株価が低迷し、直近では優先株による資金調達にも踏み出した。今回の海外市場での新株発行も、ビットコイン購入を加速するための新たな調達手段として注目を集めていた。同社の株価は6月に付けた高値から60%超下落している。

 

(3段落に10日の株価情報を追記)

--取材協力:アリス・フレンチ.

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