スターバックスの従業員数百人が服装規定の変更に抗議し、11日から全米で職場放棄に踏み切った。バリスタ(店舗スタッフ)の一部が加盟する労働組合が明らかにしたもので、近くストライキが拡大する可能性があるという。

労組「スターバックス・ワーカーズ・ユナイテッド」によると、ストは50店舗余りで行われた。スターバックスは、全体として店舗運営への大きな影響は出ておらず、大半の店舗が通常通り営業していると説明した。同組合はスターバックスが米国内で直営する1万余りの店舗のうち約570店舗のバリスタを代表している。

問題となったのは12日から適用された新服装規定で、バリスタは無地の黒いトップスの着用が義務づけられた。従来は任意の色のトップス着用が認められていた。そのほかにも、ボトムスも含め新たなルールが導入された。

同組合は、労使契約交渉中にこのようなルール変更を行うことは違法であり、誠実に交渉を進めていないことを示すとして、全米労働関係委員会(NLRB)に申し立てを行った。また、今回の変更は交渉過程で双方が一度合意した暫定案とも大きく食い違っていると組合側は主張した。

スターバックスは声明で協議を継続する方針を示し、交渉で合意した内容と店舗で実施される措置に食い違いがある場合は、「合法的かつ公正」に着実に対応するとした。

同社はさらに、「従業員の5%足らずを代表する組合が、一部店舗で混乱を引き起こそうとしているが、当社は平均時給30ドル超の給与と福利厚生パッケージを提供し、小売業界で最高の職の提供に努めている」とし、組合側に「合理的な内容の契約の取りまとめ」に向け交渉の席に戻るよう呼びかけた。

原題:Starbucks Baristas Strike Over Dress Code, Signal More Walkouts(抜粋)

--取材協力:Josh Eidelson.

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