(ブルームバーグ):中国は米国との貿易摩擦が続く中でも、ハリウッド映画への門戸を閉ざしていない。
事情に詳しい関係者によると、ウォルト・ディズニーは「リロ&スティッチ」の実写版およびピクサーのアニメーション「星つなぎのエリオ」の中国での公開について中国政府から承認を得たという。
コムキャスト傘下のユニバーサル・ピクチャーズが手がける「ヒックとドラゴン」も6月13日の中国公開に関し、映画の公開を認可する政府系企業から承認を受けたと、関係者が非公開情報であることを理由に匿名を条件に述べた。
ディズニー傘下マーベルのヒーロー映画「サンダーボルツ」は4月30日に中国で公開された。
これらの承認は、大手映画会社が夏の大作映画公開を控える中でも、米中貿易摩擦による目立った制限強化が見られないことを示している。中国政府は今月、トランプ大統領が課した関税への対抗措置として、米国映画の受け入れ本数を「適度に削減する」と発表していた。
関係者によると、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーは最近、カーレース映画「F1/エフワン」の中国公開を申請。パラマウント・グローバルも「ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング」の公開を中国で目指しているという。
中国国家電影局はコメント要請に応じなかった。各映画会社はコメントを控えた。
カナダの映画テクノロジー企業アイマックスのリチャード・ゲルフォンド最高経営責任者(CEO)は4月28日、ブルームバーグテレビジョンでのインタビューで、ハリウッドの大作映画が貿易摩擦によって制限されるというのは誤った見方だと指摘。同氏は以前、中国の制限はヒットする見込みが低い低予算作品を対象にしている可能性が高いと述べていた。
原題:Disney, Universal Score China Film Dates Despite Trade Woes (1)(抜粋)
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