11日の欧州債券市場は、欧州中央銀行(ECB)の追加利下げ見通しが後退し、短期債が売られた。

ECBは市場の予想通り、中銀預金金利を2%で据え置いた。ラガルド総裁は成長リスクが下方リスクに偏っていた状況から、より均衡した状態にあると述べた。また、ユーロ圏におけるディスインフレ過程は終了したとしている。

スワップ市場は、来年7月までの追加利下げ幅の見込みを、10日時点より4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)縮小し12bpとしている。

ドイツ債利回りは短期債が軟調でフラット化した。2年債利回りは3bp上昇し1.99%となった。

英国30年債利回りは4bp低下し5.44%と8月14日以来の低水準で、フランス30年債利回りも5bp低下し4.28%と8月22日以来の水準となった。米国債の動きに連動した。

欧州株は上昇した。米国の8月の消費者物価指数(CPI)がほぼ予想通りだったことを受け、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が強まったためだ。

ストックス欧州600種指数は、0.6%高で取引を終えた。建設株と小売株が好調だった一方、エネルギー株とメディア株は出遅れた。個別銘柄では、グッチを傘下に持つケリングが、「バレンティノ」の残株取得オプション行使期限が延長されたことを受け、2.4%上昇した。

9月11日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)

原題:Traders Pare Wagers on One More ECB Rate Cut: End-of-Day Curves、European Stocks Gain as US Data Cements Fed Rate-Cut Bets(抜粋)

--取材協力:Sagarika Jaisinghani、Rheaa Rao.

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