デンマークの製薬大手ノボノルディスクでは、新最高経営責任者(CEO)が従業員にオフィス復帰を要請している。糖尿病や肥満症の治療薬といった競争の激しい市場で米イーライリリーに追いつこうと指揮を執る。

ノボは11日、オフィス勤務の従業員に対し、来年1月1日からは週5日間出社する必要があるとの通知を行った。マシアル・マイク・ドゥスターCEOは前日、社員全体の11%を削減すると発表した。

同社はこれまで、在宅勤務に関するグローバルな方針を策定していなかった。ワークライフ・バランスを重視しており、デンマークで勤務する従業員は7月には長期休暇を取得し、午後4時には退社することも多い。

デンマーク紙ボルセンとフィナンスは、ノボの新方針を先に報じていた。

ノボによれば、今回の措置は「社員の帰属意識を高め」、意思決定のスピードを速めることを目的としている。従業員は引き続き、上司との個別の取り決めでより柔軟な働き方を認められるとしている。

同社は10日、世界で最大9000人の人員削減を行うと発表。8月下旬には、新規採用者に対し、入社予定のわずか数日から数週間前に雇用契約を解除していたことも分かった。

原題:Novo CEO Calls Workforce Back to Office for Obesity Drug Battle(抜粋)

--取材協力:Christian Wienberg.

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