AIとどう付き合うか、ポリシーを持とう

福井弁護士は、AIを利用する際に個人や組織がそれぞれの“ポリシー”を持つことの重要性を強調しています。

「自分なりのAIポリシーを持つことが非常に大切だと思います。自分なりのAIポリシーとは、自分は今AIとどのように付き合うか、状況の変化とともに対応を見直しながら判断するということです」

具体的には、以下のような点に注意を払うべきだと指摘しています:

1. 使用するAIの選択(学習データの扱い方、利用規約など)
2. 個人情報や秘密情報の入力に関する注意
3. 既存の作品名や著作者名の入力を控える

「例えば、対外的な利用を目的として生成する際に、既存の作品名や著作者名を入力しないようにするというのが自分なりのポリシーです」

技術とマーケットだけでは解決できない

AIによる画像生成技術の進歩は著しく、法律や規制が追いつかない面もあります。福井弁護士は、今後の課題として以下の点を挙げています。

1. AIが生成したコンテンツへのマーキングの義務付け
2. 事業者に対する学習データの開示に関する仕組みづくり
3. 声の模倣に関する法的保護

「技術とマーケットだけでは到底解決できない。単に規制だけで何かがうまくいくというような単純な話では多分ないだろうけど、それでもむしろ技術やマーケットをうまく誘導するためのルールの出番があるのだと思います」