欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのビルロワドガロー・フランス中銀総裁は18日、インフレリスクへの懸念は後退しているとの認識を示した。新たな経済データに応じてECBは迅速に行動する用意があると付け加えた。

ビルロワドガロー氏は仏金融サイト「ブールソラマ」に掲載された経済メディア「エコラマ」とのインタビューで、中銀はさまざまな可能性に備えておく必要があると述べ、政策委員らが6月初旬の次回会合まで、今後の利下げ判断を見送る方針であることを示唆した。

「私が昨年から好んで使っている表現がある。それは『機敏な現実主義』だ。これは3月にも、昨日の決定にも当てはまる。われわれは最新の情報に基づき迅速に対応する用意がある」と語った。

さらに「インフレリスクはむしろ弱まっており、現在はむしろ下振れリスクの方が大きい可能性がある」と指摘。その理由として、ユーロ高、原材料価格の下落、中国などからの輸入増加を挙げた。

ECBは17日、昨年6月以降で7回目の利下げを実施。声明からは金融政策スタンスに関する「景気抑制的」という表現が削除されたが、今後の追加利下げへの市場の期待は高まった。

エストニア中銀のミュラー総裁は18日声明で「金利はもはや経済活動を抑制してはいないと、より明確に言えるようになった」とコメント。「ユーロ圏の経済見通しは今や、欧州企業がグローバル市場の変化にどれだけ適応し、競争力を維持できるかにかかっている」と強調した。

ユーロ圏の短期的な成長見通しがこれまでの予測よりも厳しいものになっているとも指摘した。

ラガルド総裁は17日の利下げ決定後の記者会見で、経済成長に対する下振れリスクが高まっているとした上で、米国の関税措置の影響が明確になるには時間がかかると強調した。

ビルロワドガロー氏は「われわれは今、これまで以上に荒れた海にいる。ECBは自らの進路と現在地を明確にする必要がある」と語った。

原題:Villeroy Says ECB Is Ready to Act Quickly on Rates Based on Data(抜粋)

(エストニア中銀総裁のコメントを追加します)

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