欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのナーゲル・ドイツ連邦銀行総裁は23日、トランプ米大統領が連邦準備制度理事会(FRB)を繰り返し批判していることについて、米国の制度への信頼を損ない、米資産とドルからの逃避を招くなど、逆効果になっていると指摘した。

ECBとドイツ連銀でチーフエコノミストを務めたオトマー・イッシング氏の90歳の誕生日を記念するイベントで発言した。ドイツ連銀は最近、2025年の早い時期以降の状況を分析した報告書を作成。ナーゲル総裁はそれを引用した。

それによると、トランプ氏がFRBに圧力をかけた局面ではインフレ期待が上昇するのではなく、米国債利回りの低下や株式相場の下落、金価格の急騰、ドル安が進んだ。

ナーゲル氏は「研究の筆者らはこれを、2つのレベルでのリスク再評価と解釈している」と指摘。「第一に、米国内市場では投資家が株式から米国債へと資金を移す、国内での安全資産への逃避が起きた。第二に、ドル安と金価格上昇は、投資家が米資産から資金を引き揚げ、国外の安全資産へとシフトする動きを示している」と述べた。

このことは「投資家が単に金融緩和を見込んでいるだけでなく、米国制度の健全性や、それが損なわれた場合に及ぶ広範な影響を懸念している」ことを示唆するとし、「中央銀行の独立性への攻撃は裏目に出る」と語った。

原題:ECB’s Nagel Says Trump’s Fed Attacks Caused Flight to Safety(抜粋)

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