長寿化が進み、私たちの定年後の人生は長期化している。しかし、「定年後をどう過ごすか」と漠然と考えても、なかなか考えがまとまらず、答えにたどり着かないことがある。
明快な答えを導き出すためには、何歳まで健康な体で活動できるかを想定し、「残りの時間を何に使うか」と逆算して考えることが重要だろう。
個人差はあるが、体力・体調面の制約を受けずに好きなことができる期間は、いつまでも続く訳ではない。タイムリミットを意識すれば、自分が大切にしたいものが、自然と浮かんでくるのではないだろうか。
それが明確になれば、一番大切なものを軸に、働き方や暮らし方を設計していけば良いだろう。そのことを教えてくれたのは、拙著『女性たちの定年後―お金・仕事・暮らしのリアル』(祥伝社新書)でインタビューした女性たちである。
本稿は、定年後について漠然としたイメージしか持てない人たちが、働き方・暮らし方を自ら計画し、実行に移し、より豊かな高齢期を過ごせるように、同書のなかから参考になる事例を一部、抜粋して紹介する。