日本人延べ宿泊者数は8ヵ月ぶりに前年比プラス

観光庁が1月31日に発表した宿泊旅行統計調査によると、2024年12月の延べ宿泊者数は5,582万人泊(11月:5,712万人泊)、前年比6.3%(11月:同4.9%)、2019年比18.4%(11月:同15.0%)と前年比、2019年比ともに伸びを高めた。

2024年12月の日本人延べ宿泊者数は4,053万人泊(11月:4,233万人泊)、2019年比6.8%(11月:同4.3%)となった。前年比では1.4%(11月:▲0.3%)と8ヵ月ぶりのプラスと、物価高の向かい風を受けながらも、冬季賞与の伸びもあり、持ち直した。2024年12月の外国人延べ宿泊者数は1,529万人泊(11月:1,479)万人泊)、2019年比は66.5%(11月:同63.2%)、前年比は21.9%(11月:同22.9%)と、円安の追い風を受けて、好調を続けており、延べ宿泊者数全体を押し上げている。

また、2024年の延べ宿泊者数は2019年比9.3%(2023年:同3.6%)と増加した。内訳をみると、日本人延べ宿泊者数は同1.6%(2023年:同4.1%)、外国人延べ宿泊者数は同41.3%(2023年:同1.8%)と、外国人延べ宿泊者数が大幅に伸びを高めた。日本人延べ宿泊者数は2019年比ではプラスとなったが、前年比では▲2.3%と新型コロナウイルス感染拡大によって大幅に落ち込んだ2020年以来4年ぶりのマイナスとなった。総じて2024年は、円安の進展や欧米等からの長期宿泊客が増加したことなどから外国人延べ宿泊者数が好調であった一方、日本人延べ宿泊者数はホテル価格の高騰や実質賃金がマイナスで推移したこともあり、弱い動きとなった。