(ブルームバーグ):24日の債券相場は下落。米国長期金利の上昇を受けて軟調地合いが継続している。日本銀行の金融政策決定会合後の植田和男総裁の記者会見に対する警戒感も相場の重しとなっている。
アクサ・インベストメント・マネージャーズの木村龍太郎債券ストラテジストは、米長期金利が高止まりしており、市場参加者は日銀会合後にイベント通過となって買いが戻るかどうか慎重にみているとし、それが午前の相場の弱さにつながっていると述べた。
植田総裁に会見について木村氏は、「利上げの理由を丁寧に説明する結果、市場でタカ派的な利上げに映ってしまうことを懸念した方が良い」とみている。
総務省がこの日発表した2024年12月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年同月比3.0%上昇した。市場予想通りで債券相場の反応は限定的。生鮮食品とエネルギーを除いたコアコアCPIも市場予想と同じだった。
日銀決定会合
ブルームバーグが9-15日にエコノミスト53人を対象に実施した調査によると、今回の日銀決定会合で74%が現在0.25%程度の政策金利を引き上げると予想した。金利スワップ市場で利上げ織り込みは9割を超えている。植田総裁は会合結果を踏まえて、午後3時半から記者会見を行う。
BNPパリバ証券の井川雄亮マーケットストラテジストは、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利下げ見送りが見込まれ、3月利下げにコミットするとも思われない中、中期的なドル高・円安のリスクが高まるとし、それを念頭に「植田総裁は会見でタカ派的なトーンを打ち出そうとするかもしれない」と述べた。

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