11月17日~22日、天皇皇后両陛下の長女・愛子さまがラオスを公式訪問される。日本との外交関係樹立70年にあたりラオス政府から招待があったもので、愛子さまにとって初の海外公務となる。現地では国家主席への表敬訪問や晩さん会も予定されている。ラオスとはどんな国だろうか。取材をする中で、愛子さまの事前学習の様子も明らかになった。
ラオスってどんな国?日本初のJICA派遣国

日本から約4100km(東京⇔ビエンチャン)離れた東南アジアの国。面積は日本の本州と同程度で、ASEAN加盟国で唯一海に面していない。日本からの直行便はなく、タイやベトナムを経由して最短半日かけて入る。
また、世界で数少ない社会主義を自称する国家だ(他はキューバ、中国、ベトナム、北朝鮮のみ)。もともとフランスの植民地で、一時日本軍が進駐していたこともある。農村部はまだインフラが整っておらず、国連が指定する「後発開発途上国」44か国のうちの1つだ(2024年末時点)。また、日本で最初に青年海外協力隊が派遣された国であり、今も多くの日本人が医療・教育などさまざまな分野で活動している。

愛子さまは首都ビエンチャンだけでなく「中国ラオス鉄道」に乗って古都・ルアンパバーンも訪問される。市内では「ラオ・フレンズ小児病院」の視察も。日本のNPOが立ち上げたこの病院では、年間およそ3万人の子どもたちに無償で医療を提供している。俳優・三浦春馬さんが生前に支援を行っていたことでも知られるなど、両国が築いてきた医療協力を象徴する場所だ。日本赤十字社で勤務し、公私で医療・ボランティアに心を寄せられる愛子さまにとって、重要な視察となることは間違いない。
