(ブルームバーグ):ゲーム系インフルエンサーが米アマゾン・ドット・コムの実況配信サービス「Twitch(ツイッチ)」に続々と復帰している。他のプラットフォームとの大型独占配信契約が終了したためだ。
米アルファベット傘下の「YouTube(ユーチューブ)」や新興配信プラットフォーム「Kick(キック)」との契約終了を受け、昨年は6人余りの有名ゲーム実況者がツイッチのみで配信を開始した。
8日にはゲーム界の有名人レイチェル・ホフステッター氏が、ユーチューブとの5年間にわたる3回の契約を経てツイッチに復帰した。
ツイッチは2011年にライブ配信市場を開拓。ファンと交流しながらサブスクリプション(定額利用)や広告収入で収益を得るセレブゲーマーを育成した。
大型契約続かず
一方、米マイクロソフトやユーチューブ、メタ・プラットフォームズは大型契約でトップ配信者を引き抜くことで、ツイッチに対抗しようとした。
ただ、23年ごろからその動きが鈍った。米誌フォーブスによれば、キックはその年、ツイッチで10年余りゲーム実況を行ってきたニック・コルチェフ氏に対し、推定1000万ドル(約15億8300万円)相当の1年契約を提示した。しかし今やキックも「大型契約を求めていない」と共同創業者のビジャン・テヘラニ氏が電子メールで説明した。
ツイッチのダン・クランシー最高経営責任者(CEO)はインタビューで「歴史が示しているように、そうした契約は一時的なものだ」とし、「いつまでも損失を出し続けたいと考える企業はない。各社はそれから得られる利益を上回る金額を支払っている」と語った。
視聴者は必ずしも有名クリエーターを新たなサイトまで追いかけるわけではなく、ライブ視聴者が減少したスター配信者もいた。また、ツイッチはトップ配信者に同プラットフォームでの独占的な活動を義務付けるのをやめ、クリエーターがツイッチから離れずにユーチューブや「TikTok Live(ティックトック・ライブ)」などでも配信するのを認めた。
原題:Twitch Streamers Return After Big-Money Contracts at Rivals End(抜粋)
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